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阿蘇でバラ園を営む23歳に聞く農家のリアル!農家って楽しいの?

村上バラ園

こんにちは。さむけんです。1月と言えば成人式。

僕は毎年この時期になると「あー、成人してもうこんなに経ったんかアホンダラ」と必ず同じことを考えてしまいます。

みなさんは20代前半の頃なんて、なにしてましたか?

 

今回は23歳にしてバラ園を営み、バラを愛し、バラを育て続けている「村上バラ園」の村上裕基さんにお話をうかがってきました。

バラはなぜ高価なのか、農家って実際どうなの?

そんな疑問に答えていただきました。

 

 

日本で最年少のバラ師


村上バラ園

【人物紹介:村上裕基さん】

農業高校・大学校を卒業後、花の本場オランダで修行をし、帰国後に父が経営する阿蘇のバラ園を受け継ぐ23歳。保育士の彼女がいる。

 

 







sasa 23歳でバラ園をやってるなんて、かなり珍しいと思うんですが、今日はそんな村上さんの正体を暴いていきたいと思います。

 







mumu よろしくお願いします(笑) バラを育てている人たちの中では僕が全国で最年少だと思います。30年前には80軒以上あった熊本のバラ農園も今では20軒ほどになって、高齢化が進んでいます。

 

 

減少する日本のバラ園


村上バラ園







sasa なんでバラ園って減ってきてるんですか?

 







mumu バラって作るのが本当に大変な花なんです。そもそも日本は四季があって、バラの生育には適してない環境なんですね。バラにとって一番良い気温は22〜25度くらいと言われています。

 

 







mumu 日本だと冬の寒い時期は暖房で暖めてあげないといけないし、夏場の暑い時はカーテンを使ってハウスを覆ってあげないといけない。日本でバラを育てていくにはお金がかかり過ぎるんです。そういった事情もあって辞めていかれる農家さんが多いです。

 







sasa たしかにこのハウスも立派な造りで高そうですもんね。

 







mumu そうです。家が1軒建つくらいの値段がします(笑) バラは背丈があるので、天井の高いハウスが必要になります。屋根部分はその日の天候に合わせて全自動で開閉するんですよ。

 







sasa いよっ!バラ界のヤフオクドーム!

 







sasa でも、バラ育てるの辞めて、もっと楽に育てられる花とかに目が行ったりしないんですか?

 







mumu 僕けっこう人と違った道を進んでいきたいタイプなんですよね。今は苦しいかもしれないけど、誰も残っていかないところで残っていければ、将来おもしろいんじゃないかなって思って。ただただ、目立ちたがり屋なだけかもしれませんが(笑)

 

 

 

実はバラ園ってめっちゃ儲かるんじゃないかという疑問が


村上さん

冒頭から少しネガティブな要素が続きましたが、実はそれとは裏腹にバラ園ってメチャクチャ儲かる仕事なんじゃないかという説が浮かんできました。

 

 

 







sasa みんなお金の話が好きだと思うんで、思い切って聞かせてもらうんですが、バラ園って儲かるんじゃないですか

 







mumu 利益は出さないと生産も生活も出来ないので、利益は出しています。

 

村上バラ園

 







sasa ??つまり、めっちゃ儲かるんですね?

 







mumu (笑)

 







sasa なるほど、見えてきました。バラ園儲かってます

 

 















sasa ちなみに僕が今から一念発起してバラ農家になるなんて可能なんですか?


 







mumu 全然いけると思いますよ。むしろ1度会社員を経験されてる方のほうが、「経済」を知ってるという意味では強かったりするみたいです。

 







sasa たしかに。どんな時に人は花を欲しがるのかなんて、消費者の立場になって考えられる方がいいですもんね。でも初期投資が・・・

 







mumu 今は耕作放棄地の問題なんかもあって、若くて意欲のある方には追い風が吹いてますよ。

 

耕作放棄地とは

 

 







mumu 新規就農者向けの支援を国がやっているので、役所等に話を聞きに行ってみるといいかもしれません。

 







sasa いやぁ、興味あります。好きなことで生きていく人ってこれからさらに増えていくと思います。

 

 

仕事は太陽が出ている間だけ、休みは少ないけど自由に働けるバラ農家


村上バラ園

 







sasa 農家さんって朝が早いイメージなんですが、村上さんの毎日のスケジュールってどんな感じでしょうか

 







mumu そういうイメージはありますよね。でもバラはそんなに朝も早くなくて、日の出から1時間後くらいを目処に仕事をはじめてます。今は冬なので、8時くらいから採花作業を開始します

 







sasa 意外にも普通の会社員と変わらない朝ですね

 







mumu そうですね。夜も日が暮れたら仕事終了だし、僕たちそんなに働かないんです(笑) だけどその分、土日休みの感覚はありません。休んでいても花たちのことが気になります。あー、もうちょっと水やっとけば良かったなとか。

熊本 バラ園

 







sasa 仕事楽しいですか?

 







mumu 楽しいです。会社で働いてると、嫌な上司とか先輩とかって必ずいるじゃないですか。でも農家なら自由に働けるし、やった分だけそのまま自分に返ってくる。自分の好きなことをやって、それがお金に繋がるってのが純粋に楽しいです。

 







sasa 自営業の良さですね

 







mumu 「花」って人の幸せな瞬間に必要とされるものじゃないですか。だから花を育てるって素晴らしい仕事だと僕は思います。

 







sasa ステキです。ステKINGポイントを1ポイント差し上げます。

 







sasa 花を切る以外にはどんな作業があるんですか?

 

村上バラ園







mumu 切る以外には、こうやって花の手入れをしています。バラは高いところに花を咲かせるので、葉っぱを低いところに曲げてあげるんです。光合成をたっぷりとさせてあげて、スムーズに次のバラが咲けるようにお手伝いします。この苗からは7年咲き続けてます。

 







sasa 7年!

 

熊本 バラ園







mumu あとはいらない物を取ったり、病気にかかってないかチェックしたりします。いかに良質なバラを、短いスパンで作り続けていけるかを僕たちは日々追い求めています。

 







sasa バラ農家は、創業当初から代々受け継がれる秘伝のタレを守り続ける鰻屋さんのような場所みたいですね。

 







mumu 簡単な仕事じゃないですけど、その分刺激がある仕事なんです。

 

 

 

さいごに、村上さんが大切に育てたバラを見せてくれました


バラ 阿蘇

左のバラは1本に何輪も咲くスプレーと呼ばれるバラで、右が一輪咲きのもの。

スプレーのバラは生育が難しく、熟練の業を必要とします。

 

村上バラ園 熊本

赤いバラだけでなく、オレンジやピンク、真っ白のバラが色とりどりに並びます。

 

AL5I3737

どのバラも本当に綺麗で、良い香りに包まれています。

 

 

好きなことを突き詰めていく強さ


AL5I3746

バラに人生を託し、バラを愛し、強い信念を持ちながらバラ園を営む村上さんの言葉には、随所に自信がみなぎっていました。

今後はネットでの販売も強化していくと話す村上さんの眼には、次の収穫を待つたくさんのバラたちが映ります。

 

毎日花を見れるのが幸せ

 

今回は日本のバラの未来を担う23歳をご紹介しました。

 

 

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